BtoB向け年賀状市場でトップシェアを誇る印刷会社の新たなチャレンジを支援。EC-ORANGEをベースに短納期でリリース。

マイプリント株式会社 様

プロジェクト概要

パッケージの標準機能を活かし短期間でECサイトを構築
機能改善や操作性の向上でユーザー目線の使いやすいサイトへ

年賀状ウェブ注文の新サービス「れいわdeねんが」

ウェブで年賀状が注文できる新サービス。「家族で届ける」をテーマにご家族やご夫婦で出すのにピッタリな写真年賀状や、例年人気の定番デザイン・キャラクターデザインを取りそろえたイラスト年賀状などをラインナップ。ネット上で自分好みのオリジナル年賀状が簡単に作れます。「お得に買いたい」や「手間を最小限にしたい」というお声にお答えして、お得な早期割引や、送料無料・宛名印刷無料を実施するなどお客様の要望に答えるサービスを展開しています。

サイト内でオリジナル年賀状が制作できる自社ECサイトを短納期でリリース

新規事業となるBtoC向けの年賀状ECサイトをリリース。
「楽しみながら選べる」をキーワードに、サイトのデザインはもちろん、検索性の向上や料金シミュレーター、商品詳細ページ・デザイン編集機能の操作性改善などユーザーの使いやすさを追求した機能を実装。お客様が自身で年賀状のレイアウトを編集できる「年賀状デザインカスタマイズシステム」とEC-ORANGEを連携することで、オンラインで希望どおりの年賀状を注文できるようになりました。また、複雑になりがちなキャンペーン設定(期間割引)も整理をした上で展開。
EC-ORANGEの標準機能を活用し、コスト、納期、要件などのバランスを取ってプロジェクトを進行することで、短納期で多様な販売施策が打ちやすく顧客が注文しやすいECサイトを構築しました。

システムイメージ
システムイメージ
  • 課題・背景

    • 他社競合のBtoCサービスが台頭してきている
    • 販売代理店向けの旧ECサイトでの商品詳細ページ・はがきデザイン編集ページでの離脱率の高さ
    • おすすめ商品や、ユーザーの利用シーンに合わせた提案が出来ていない
    • スマートフォンに最適化されていない事での機会損失
  • 解決策

    • 会社として新規事業となるBtoC向けの直販ECサイトの構築
    • 「楽しみながら選べる」サイトへデザインの再考
    • 商品詳細ページ・はがきデザイン編集ページのUI/UXデザイン改善
    • おすすめ商品や、ユーザーの利用シーンに合わせた商品紹介機能
    • 商品こだわり検索(複数の商品タグを選択して検索)機能
    • キャンペーン(期間割引)の設定機能
  • 効果

    • デザイン改善、操作性改善、検索性向上による離脱率の低減
    • 20~40代の新規顧客獲得

インタビュー

BtoB向け年賀状市場でトップシェアを誇るマイプリント社。時代に則したデザインを開発し、日本のお正月にたくさんの笑顔を届けています。個人向け年賀状印刷サービスにより一層注力するために事業部を新たに立ち上げ、BtoC向けの年賀状印刷ECサイト「れいわdeねんが」をリリースされました。

本プロジェクトでエスキュービズムのEC-ORANGEを活用し、新規事業を展開されているマイプリント株式会社の関様、榊原様のお二人に、プロジェクトのスタートからシステム開発およびプロジェクト進行、今後の展開まで、経緯と背景を語っていただきました。

Webビジネス事業部
課長

関 貴弘 様

WEBビジネス事業部
年賀チーム

榊原 敦洋 様

BtoC事業という新たなチャレンジのためのECサイト構築

マイプリント株式会社様の事業内容についてお聞かせください。

榊原氏:年賀状印刷と婚礼用のペーパーアイテム印刷を行っており、年賀状事業は年間154万件/年の受注実績がある国内でもトップクラスの印刷会社です。全国の郵便局、スーパー、コンビニ等の販売代理店様向けの年賀状印刷ECサイトを運営しており、全国のスーパーやコンビニのお名前で販売するBtoB事業を行っています。
婚礼事業も全国1800社のホテル、結婚式場とお取引があり、招待状や席次表を販売いただいています。こちらもBtoBでの事業です。

近年の市場状況を鑑み、BtoC事業にも注力しようということで新しく部署を発足し、BtoC向けの年賀状印刷ECサイト「れいわdeねんが」を立ち上げました。

プロジェクトが開始された背景、経緯を教えてください。

榊原氏:スーパー、コンビニなどで受け取りが可能な販売代理店様向けのECサイトは運営していたものの、離脱率が高いことが長年の課題でした。今までの、販売代理店様向けのECサイトを活用してのBtoC事業に加え、本格的にBtoC事業に参入するためには根本的にシステムの改修が必要となることが発覚し、サイト改善も視野に入れたプロジェクトを立ち上げることになりました。必要な機能を十分に搭載し、離脱率も低減するような自社ECサイト再構築のプロジェクトが必要という判断となりました。

これまで自社の年賀状販売においてはBtoB事業をメインにして行っていましたが、年賀状市場においてBtoCのシェアは年々大きくなってきています。今までのBtoB事業では、販売代理店様の店頭でチラシを配布して販促を行っていましたが、他社のBtoCサービスにシェアを奪われるようになってきました。当社でもこれからBtoC事業に注力するために、本プロジェクトは新規事業として取り組んでいます。

EC-ORANGEの標準パッケージを活用し短納期でリリース

プロジェクトを推進する上でどのような課題がありましたか。

榊原氏:ビジネス面では他社のBtoCサービスが立ち上がってシェアをすでに獲得しており、後発の当社サイトとの差別化が難しいことが一番の課題です。
またBtoC事業の経験が浅く、WEB広告など主に集客面でのマーケティング活動にノウハウがなかったことも大きな課題でした。

システム面での課題は、年賀状レイアウト自動組版システム(※)が別にあり、ECシステムとの連携を行う必要があったところです。ECサイトといっても単純な物販ではなく「パーソナル印刷をして売る」サイトのため、年賀状レイアウト自動組版システムとの連携はマストでした。システム連携にコストと工数が大きくかかってしまいましたが、ECシステムの初期構築部分については、EC-ORANGEの標準パッケージを利用できたので効率的に構築できました。
※年賀状に印刷する挨拶文や住所のレイアウト編集が行えるシステム

これまでのBtoB事業との違いやBtoC事業をやってみて気付いた点などはありますか。

関氏:BtoB事業においては販売代理店様が営業活動を行っていましたが、BtoC事業においては、後発での参入となり、競合他社と商品やサービスでどのように差別化、優位性を持ち、ターゲットにどんな価値を届けるのかなど、販売戦略やマーケティング活動を自社で継続的に行っていく必要があることです。
また、自社内で企画した商品やサービスを即時販売、実施でき効果を確認できることはBtoC事業におけるやりがいのひとつだと思います。
運用面ではBtoB事業で使用する商品マスタメンテナンスシステムや、工程管理システムといった既存の仕組みで持っているルールとの整合性を取らなくてはならず、社内調整や運用構築に時間がかかりました。

モール機能を持つ拡張性の高いECパッケージが評価の決め手

エスキュービズムを知ったきっかけと、決め手について教えてください。

関氏:最初はネット検索からです。販売代理店様向けのECサイト再構築にあたり、基本的な機能を備えているECパッケージを使いたかったことが前提としてありました。今後、販売代理店様向けのECサイトも取り込み、モール化する計画があったため、モール機能があり拡張が可能な点が決め手となりEC-ORANGEに決めました。

エスキュービズムの提案やプレゼン内容などについてはいかがでしたか?

関氏:もともと標準的なパッケージを活用した上で年賀状レイアウト自動組版システムとの連携を行うという前提があったため、プレゼン内容としては想定内でした。標準機能でできること、カスタマイズが必要な部分の要件の整理が明確にできたことが良かった点として挙げられます。

開発プロジェクトの進行はいかがでしたか?苦労した点など具体的なエピソードがあれば教えてください。

関氏:プロジェクト全体の進捗管理など、開発スケジュールについてはエスキュービズムでコントロールしていただき、予定通りリリースできたところは大変ありがたかったです。夜遅くまで対応いただいたことも多々ありました。
開発時に要件からもれていたことや実際には対応不可な点があるなどはシステム開発にはつきもののエピソードですが、やはり年賀状レイアウト自動組版システムとの連携が一番苦労した点です。年賀状レイアウト自動組版システム開発会社とエスキュービズムで直接やりとりしてもらうことで、解決した部分も多くありました。

サービスを開始してみていかがでしょうか。機能面で満足している部分や実際に利用されているスタッフの方のコメントなどをお聞かせください。

榊原氏:既存の販売代理店様向けのECサイトはフルスクラッチで構築しましたが、今回はECパッケージをベースに再構築いたしました。既存ECサイトには管理画面機能がなく、運用担当者では変更できる範囲が狭く限られていましたが、EC-ORANGEには標準機能として管理画面も用意されており、システム担当者でなくても軽微な変更や顧客管理に対応できるようになりました。
ただし、標準機能のままでは機能不足というのが最初の感想です。管理画面もカスタマイズできれば良かったのですが、リリースまでのスケジュールが短かったこともあってそこまでは手を入れられませんでした。リリース後にいくつか機能追加を行って不足していた箇所をカスタマイズしています。今後も引き続き、必要に応じて使い勝手の良いようにカスタマイズを入れていく予定です。

年賀状印刷ECサイトの再構築によりBtoC、BtoBそれぞれの市場でのシェア拡大を狙う

ご検討していること、エスキュービズムに期待していることはありますでしょうか。

関氏:今回構築したBtoC向けの年賀状印刷ECサイト「れいわdeねんが」をベースに、200社ある販売代理店様向けにモール機能を持つECサイトへの拡張を検討しています。
これを達成するために、当社に足りないスキル等を、エスキュービズムに手厚く、柔軟にサポートいただけることを期待しています。
また、選んで良かったと思えるように競合他社のECパッケージサービスに劣らない展開を期待しています。

今後の事業展開、業界でのポジショニング、目指したい方向性を教えてください。

榊原氏:これまでBtoB事業を主体に事業展開を行ってきましたが、世の中の変化に対応しBtoCの分野でもシェアを取っていきたいと考えています。BtoCにおいては後発サービスとなるため、競合他社との差別化を図る必要があり、他社がまだやっていないことにもチャレンジしていきたいですね。BtoB事業の中でも店頭受注においては市場でのシェアを獲得できていますので、オンラインでも同様のポジションを目指して事業を展開していきたいと思います。